
全国の八百万の神々が出雲に集まる――それが「神在祭(かみありさい)」。
出雲大社と稲佐の浜、万九千神社を舞台に、神迎神事・神迎祭・神在祭・縁結大祭・神等去出祭という5つの神事が1週間にわたって続きます。
この記事では、それぞれの祭事の意味や雰囲気、参加者のリアルな声を交えながら、初めての方にもわかりやすく神在祭の魅力を紹介します。
Contents
「神在月」なぜ出雲に神々が集まるのか?
旧暦10月、全国では「神無月(かんなづき)」と呼ばれますが、出雲だけは「神在月(かみありづき)」と呼ばれます。これは、日本全国の八百万の神々が一斉に出雲へ集まると信じられてきたためです。
神々が集まる目的は「神議り(かむはかり)」と呼ばれる話し合いを行うためです。簡単にいえば、来年の縁や運気、人々の暮らし、地域の繁栄などについて相談する“神々の会議”。目に見えないご縁やめぐりを司る大切な時間とされてきました。
なぜ、その会議の舞台が出雲なのか――。
出雲は、国造りの神であり“縁結びの神様”として広く知られる大国主大神(オオクニヌシノオオカミ)をお祀りする地です。大国主大神は、人と人、人と出来事、人と運命を結ぶ力を司る神として古くから信仰されており、「縁」がテーマとなる神々の会議には、この地がふさわしいと考えられました。
さらに、神々を迎える「稲佐の浜」、滞在する「出雲大社」、送り出す「万九千神社」が揃っている場所は日本でもまれで、出雲は古代から“神々が行き交う特別な土地”として認識されてきました。
そのため神在月は、出雲にとって単なる旧暦の季節名ではなく、今も日常の中に神話が息づくような神聖な期間なのです。現代の神在祭は、その神話世界が形となって現れる貴重な一週間と言えるでしょう。
>>なぜ神々は出雲に集うのか?[徹底解説]
2025年「神在祭」日程:6日間の流れ
| 日付 | 行事 | 場所 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 11/29 夜 | 神迎神事 | 稲佐の浜 | 神々を迎える最も神秘的な儀式 |
| 11/29 深夜 | 神迎祭 | 出雲大社 | 神々を本殿へ案内する行列 |
| 11/30〜12/6 | 神在祭 | 出雲大社本殿 | 神々が滞在し特別な空気に包まれる期間 |
| 期間中 | 縁結大祭 | 出雲大社・神楽殿 | 縁結びに特化した大祭 |
| 12/6 夕刻 | 神等去出祭 | 万九千神社 | 神々が旅立つフィナーレ |
1. 神迎神事
稲佐の浜
● 場所:稲佐の浜
● 何をする行事?
出雲に来られる神々を、最初にお迎えする大切な儀式です。夜の浜に神職が松明を掲げ、静かに神々をお迎えする姿は、まるで神話の世界がそのまま現れたかのようです。
● 雰囲気
波の音と松明の揺れる灯りだけが響き、参加者の心が自然と落ち着いていきます。人が多くても不思議と騒がしさはなく、皆が敬意と静けさを持ってその場に立っています。
● 見どころ
- 松明の明かりに照らされた神職の列
- 暗い海と光のコントラストが生む幻想的な景色
- 古代の儀式の空気をそのまま感じられる瞬間
● 参加者の声
- 「海の闇と松明の光だけで、まるで古代にいるようでした。」
- 「波の音しか聞こえなくて、自然の中に神様が降りてくる感覚がした。」
- 「人は多いけれど、誰も騒がず静かに見守っているのが印象的。」
- 「寒かったけれど、その分空気が澄んでいて神聖さが際立っていました。」
- 「スマホをしまって、本気で祈ったのは久しぶりです。」
2. 神迎祭
● 場所:出雲大社 参道〜拝殿
● 何をする行事?
稲佐の浜でお迎えした神々を、出雲大社へ丁寧にご案内する儀式です。参道に灯された明かりの中を、神職の行列がゆっくりと進んでいきます。
● 雰囲気
参道に漂う静けさは特別で、まるで風さえも行列を見守っているよう。光の道を通って神々が向かわれる神秘的な時間です。
● 見どころ
- 参道の柔らかな灯り
- 神職・巫女さんによる丁寧で美しい行列
- 大社に向かう道全体が“神様を迎える通り道”になる瞬間
- 古代の儀式の空気をそのまま感じられる瞬間
● 参加者の声
- 「参道全体が結界のような雰囲気で、鳥肌が立ちました。」
- 「神様が本当に歩いている気配がして、心が震えました。」
- 「行列の足音の小ささに驚き。丁寧さと敬意を感じました。」
- 「周りの知らない人たちとも“静かな連帯感”がありました。」
- 「光に照らされた出雲大社の姿が忘れられません。」
3. 神在祭
出雲大社・御本殿
● 場所:出雲大社 御本殿・拝殿周辺
● 何をする行事?
神々が出雲に滞在される期間に、御本殿で神々を丁重にお祀りする儀式です。神職による奉仕が続き、境内全体が特別な気配に包まれます。
● 雰囲気
普段の出雲大社とも違う、深く澄んだ静けさが漂います。参拝者が多くても、皆が自然と心を落ち着け、神々を敬う空気が満ちています。
● 見どころ
- 御本殿周辺に漂う独特の静けさ
- 神在月ならではの特別な参拝ムード
- 普段より強く感じられる“神様がそこにいる感覚”
● 参加者の声
- 「本殿近くに立つだけで、体がスッと軽くなる感じがしました。」
- 「どこを歩いても空気が澄んでいて、心が整う時間でした。」
- 「神在月に参拝できるのは特別。来年への希望が湧きました。」
- 「人が多いのに、不思議とイライラせず穏やかな気持ちになりました。」
- 「“今ここに神様がいる”と信じられる雰囲気がありました。」
4. 縁結大祭
出雲大社・神楽殿
● 場所:出雲大社 神楽殿
● 何をする行事?
心を込めて名前と住所を神様にお伝えし、恋愛・家族・仕事などあらゆる“良いご縁”を願う特別な大祭です。多くの人が人生の節目に訪れます。
● 雰囲気
神楽殿は広く荘厳で、祈りの言葉が柔らかく響きます。参加者の真剣な思いが静かに満ちていき、優しく寄り添われるような温かさがあります。
● 見どころ
- 神職による丁寧な祈祷
- 参加者の名前が一つ一つ読み上げられる瞬間
- 祈りの空気に包まれる神楽殿独特の荘厳さ
● 参加者の声
- 「名前を読み上げてもらえた瞬間、涙が出ました。」
- 「短時間なのに心が浄化されていく感覚。」
- 「女性だけでなく男性も多くて、真剣に祈る姿に胸が熱くなりました。」
- 「参加後、ずっと疎遠だった家族と自然に連絡が取れました。」
- 「恋愛のために来たつもりが、自分の人生を見つめ直す時間になりました。」
5. 神等去出祭(からさでさい)
万九千神社
● 場所:万九千神社(まんくせんじんじゃ)
● 何をする行事?
一週間滞在した神々が、それぞれの土地へ帰っていかれるのをお見送りする儀式です。神在祭の締めくくりとして行われます。
● 雰囲気
夕暮れの柔らかな光の中で、どこか切なさと、新しい一年への明るさが同時に感じられる時間です。静かに手を合わせる人が多く、自然と心が落ち着いていきます。
● 見どころ
- 夕陽に照らされる万九千神社の美しい景色
- 神々が旅立つ瞬間に立ち会える神聖さ
- 一週間の“おわり”を静かに感じられる時間
● 参加者の声
- 「神様が帰ると思うと胸がキュッと締めつけられるようでした。」
- 「夕暮れの光の中での儀式がとても美しく、忘れられません。」
- 「『また来年』と自然に手を合わせていました。」
- 「終わった後の空気が不思議と温かかったです。」
- 「この瞬間を見届けたことで“新しい一年が始まる”と実感しました。」
まとめ:出雲大社「神在祭」完全ガイド
神在祭の一週間は、出雲が一年で最も神聖な空気に包まれる特別な時間です。初日の神迎神事から、神々を送り出す神等去出祭までの流れは、まさに日本神話が現代に息づく瞬間の連続です。
夜の稲佐の浜で神々を迎える厳粛な雰囲気、参道に灯がともる神迎祭の幻想的な光景、御本殿周辺に漂う神在祭特有の静けさ、そして多くの人が人生の節目に願いを託す縁結大祭。
最後の神等去出祭では、神々の旅立ちを見届けながら、新しい一年が動き出す感覚を味わえます。
参加者の声からも分かるように、この期間の体験は単なる神事見学ではなく、心が整い、自分自身と向き合う時間にもなっています。
出雲で神々と時をともに過ごす一週間は、訪れる人々に深い安らぎと前向きな力を与えてくれるでしょう。


